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畳について

お世話になっております。株式会社素材工房スタッフの相根冴人です。

先日、いつも畳を入れていただいている畳屋さんと現場で少しお話しできる機会があり、いろいろと勉強になることがありましたので、今回は畳についてお話したいと思います。

弊社で取り扱っている畳は、床には国産の藁(わら)、畳表には染色されていない国産のイ草を使用しています。
一方、近年出回っている畳の多くは、床にタタミボードやポリスチレンフォームを使用し、
表には外国産の井草を染色したものや合成繊維、紙などを使用していることが多いと聞きました。長年本物の畳を取り扱ってきた畳屋さんとしては、空気清浄・消臭機能や足ざわりの柔らかさなど本物の畳が備えているものが無いので、畳に似せた別物のように感じるそうです
お客様には、見た目だけでなく、本当の畳の良さを味わってもらいたいので、本物の藁とイ草を使用した畳をできる限り入れてもらいたいと話されておりました。



また、現在では、本物の畳が少なくなっていることにより、畳のお手入れ方法をよく知らずに過ごされている方も多いようです。

基本的な畳お手入れ方法を記載しますので、お手入れの際の参考にして下さい。

①普段のお掃除は、掃除機や箒でほこりや汚れを掃除。
 畳表の目に対して平行に掃除機や箒をかけて下さい。垂直方向にかけてしまうと畳の目が痛んでしまいます。

②少し汚れが気になる時は、かたく絞った雑巾で雑巾がけ。
 雑巾がけも畳表を傷つけないように畳表の目に対して平行に行って下さい。

③部屋の空気を入れ替える。(換気)
 部屋の空気の流れが無く、空気が淀んでいるとカビやダニなどが発生しやすくなるので、できる限り換気をして新鮮な空気に入れ替える。

④霧吹きなどで水分補給。
 乾燥している時期は、畳表も乾燥してささくれが出やすくなります。乾燥が厳しい日は、霧吹きなどで少しだけ水分を補給してあげて下さい。

⑤畳を新しくして2~4年経過したら、“表返し”を畳屋さんに依頼。
 畳表が著しく傷がついていないことが前提ですが、今ついている畳表を裏返して付け直してあげることで、畳が新品のようによみがえり、表の寿命が返す前の年月がプラスされ長持ちします。

⑥何か違和感を感じたら畳屋さんに修理を依頼。
 畳のへこみや畳表の傷ができてしまったときは、畳屋さんに問い合わせてください。簡単な修理でなおってしまうことがあります。へこみや傷をそのままにしておくと修理ができなくなってしまうことがあります。



畳の床を藁でなくボードやポリエチレンフォームにすることで、均一化され、安価になりましたが、本物の藁を使用したからこその畳の長所は大部分失われてしまいました。

畳表も、工業製品のように取扱ができるよう、現在では染料で無理やりきれいに染色された畳表が良いものとされてお り、昔ながらの染色されていない少々ムラがある畳表は、流通品には適さないと判断され、一般には出回らなくなり、入手するのが難しくなり、かえって高価に なってしまいました。
㈱素材工房では、床には炭化コルクを挟んだ藁床を使用してるため足ざわりが柔らかく、炭化コルクの効果で防虫剤を使用せずに虫を忌避しており、畳表には昔ながらの染色されていない畳表を使用しておりますので、染料による化学物質汚染の心配もなく、イ草の良い匂いが部屋に広がります。ムラも注意深く見なければ気にならない程度ですし、しばらくすると日に焼けてムラがなくなってしまいます。


㈱素材工房では、畳のみのご注文も承っております。これから畳の入替や新築・リフォームの際に畳をいれる予定の方は、一度、弊社へご相談下さい。
また、㈱素材工房の畳をご希望の際は、下記URLをクリックし、お問い合わせフォームに必要事項を記入後、畳をご希望の旨を備考に記載して送信下さい。


https://sozaikoubou.com/contact



補足となりますが、藁の床を使用した畳を使用する際の注意点をお話しします。
風通しが悪い場所や、湿気がたまりやすい場所には藁床を使用した畳は適さないので、状況に よっては、建材畳を入れざるを得ない時もあります。新築で畳の部屋を作ることを予定している方は、設計の段階で畳が長持ちするような部屋にしてもらうこと を建築家や工務店にお願いすることをお勧めします。弊社でも、リフォームの際に、環境が悪くてどうしても藁床を使用できない場合は、床にインシュレーションボード(繊維を圧力で固めた有害物質を含まないボード)を勧めなければならないこともあります。


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